アルミ材に代わるCFRP材への挑戦
・軽量化といえば、現在はアルミ材への切り替えが一般的ですが、「蕨山Carbon」ではカーボンの特徴を活かした軽量化+αを勧めております。
<軽量化だけじゃないカーボン>
・「軽量化」でカーボンを検討される方が多いですが、ただ、軽量化するだけならコスト的には絶対に見合いません。
・カーボンの場合は“軽量化”は数多くある特徴の1つにしか過ぎません。そのため、カーボン材への移行は軽量化を含む様々な特徴を活かした総合的な“改善”として認識していただければ幸いです。
<カーボン材への移行の注意点>
アルミ材は確かに安く、鉄と同じ“金属”のため比較的軽量化への切り替えが容易です。一方のカーボンは特性的には“プラスチック”または“衣類”に近いため、鉄製品からの切り替えでよく困惑される方がいます。
特に問題になるのが「規格」と「カーボンの特性」です。カーボン(CFRP)には規格(基準)がございません。鉄はJIS規格を基準に考えられると思いますが、カーボンにはJIS規格が無いので基準となるものがございません。それは金属は性質が一定なので基準は設けられますが、カーボンは樹脂と繊維の組み合わせ方により非均一性の素材になるからです。ただし、この性質の“自在性”がカーボンの強みでもあります。
カーボンを“軽量化”という点のみで見るとアルミとの価格面で見劣りしてしまいます。ただし、素材をカーボンに切り替えることは、もっと多くのメリットを含んでおります。それはカーボンには金属製品にはない、様々な特性を有しているからです。この特性を活かした上で蕨山Carbonは提案を行っていきます。
<金属製品には無いカーボンの特性>
・「強度の方向性を変更できる」
特定の方向にのみ強度を集中することが可能。1方向からの負荷にさえ強ければ良いという製品の場合、同じ厚みで同じ重さでも強度を上げることが可能。
※例えばラジコンカーのシャーシ、ドローンのフレーム、建築材etc…
・「剛性としなりの異なる性質を共有」
金属以上の剛性に金属では持ち合わせない“しなり”を持つことで高強度かつ高弾性が求められる製品に適用可能
※例えばゴルフのシャフト、スポーツ義足、テニスラケット
・「金属疲労が無い」
金属には“金属疲労”*という性質があり、負荷がかかり続けると壊れてしまいますが、カーボンには同条件で負荷を与えても壊れることはありません。
※金属疲労・・・金属材料に繰り返し、長時間、応力が加わると、降伏点より低い応力でも、応力が集中する局部に亀裂が生じ、それが進行して破壊に至ることがある。
・「変形が無い」
金属、特にアルミは柔らかいため負荷がかかると変形してしまいます(塑性)。逆にカーボンは負荷がかかっても元に戻ります(弾性)。そのため長期間負荷が与えられても精度を一定に保つ必要がある製品に向いています。
※例えばロボット部品、建築材、止水板etc…
<その他のカーボンの特徴>
・熱膨張が無い
・水に強い
・振動吸収率が高い
・比重が軽い ※カーボン=1.8、アルミ=2.7、鉄=7.9
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