• HOME
  • 〇金属からCFRPへの置き換えを検討される前に知っておいてもらいたいこと

〇金属からCFRPへの置き換えを検討される前に知っておいてもらいたいこと

CFRPへの置き換えを行う際に注意しなければいけないことがあります
「CFRP素材には標準品が無い」
「CFRPは異方性を有する材料である」

この2つを留意しないまま、そのままの図面での製品を作成した場合、
強度不足や炭素繊維複合材の剥離の原因にもなり
満足した製品性能を得られることはありません。

実際に金属で製品を作る際、S45C等の何らかの公的な規格に基づいて
選定されていると思います。
組成比が分からない合金をいきなり製品に使う方はおりません。
もしくは「材料要件」を材料メーカーに要求するのではないでしょうか。

この話をCFRPに置き換えて考えてみて下さい。
使用したい材料に公的規格が無いのであれば
使用する材料に規格を作成し、要件を明確化すればいいのです。

たまに、「〇〇材相当のような感じで」といったご依頼もございますが
ここで問題となるのが「CFRPは異方性を有する材料」ということです。

炭素繊維は「圧縮方向の強度は低いが、引張方向の強度は高い」
といった特徴があります。
織物を構成している繊維の方向との関係性によって、強度に差が出てくるわけです。
繊維の配置方向を増やせば、理論上360°全周に対して
同じ比強度をもった複合材を設計することも出来ますが
繊維を増やすと反対にマトリックス(樹脂)の体積比が減少するため、
複合材料全体としての靭(じん)性が低下し脆くなってしまいます。

また、炭素繊維は繊維方向にのみ強度を持っているため
繊維の横方向に引っ張られると、マトリックス(樹脂)の強度しかありません。
上記の通り、炭素繊維の強度がそのまま複合材の強度になるわけではないので
設計ではこの点を考慮しないと強度不足や不具合の原因となってしまいます。

CFRPは炭素繊維の性能・機能を活かした
“素材”を目的に合うように設計・製作しなければなりません。
そのため、CFRPは金属・プラスチック等とは異なり、配置する炭素繊維や樹脂の
種類・位置・量・方向により性能が決まるので「材料設計」や「製品形状」がとても
大事になります